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2017年3月の2件の投稿

2017年3月 9日 (木)

「いざ!平作城へ!」の巻(タウンニュース連載記事)

タウンニュース連載9回目!!
今回は「平作城」です。
ではでは早速タウンニュースの記事を!!
↓  ↓  ↓  ↓  ↓  ↓

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「平作」という地名は三浦半島に住む人にはとても馴染みが深く、涙が出るほどに郷土愛を誘うキーワードです。(本当か?!)
なぜなら、三浦半島を縦断する平作川は三浦半島に住む人のソウルリバーだからです。(嘘つけ!)
「平作川」は、さしずめ、エジプト人のナイル川、ロシア人のアムール川、アメリカ人のミシシッピ川と言ったところでしょうか。横須賀出身の演歌歌手も「平作川の流れ」という歌を歌っているとかいないとか。
ま、冗談はさておき…。
平作川ってのは本当に馴染み深い川で、クラスに必ず一人は夏休みの自由研究で、「平作川の源流を探せ」みたいな企画をやる男子がいたほど。

平作川の源流は大楠山にあって、その大楠山の山脈に連なってるような連なってないような感じの丘陵に平作城はあったと伝わります。今のしょうぶ園があるあたりです。
いまでもその辺りは横須賀市平作っていう地名です。ただ、平作エリアは広いので厳密にどこに城があったかは分からず。誰が築城したのかも分からず。
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しょうぶ園。しょうぶが咲いてない時期は入園無料。
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しょうぶ園の前の大池。このあたりが「城の腰」と昔から呼ばれてるあたり。
昔はもっと広い範囲で沼地、湿地だったんでしょうね。

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平作城を偲ぶ唯一の石碑。しょうぶ園内にあり。


元々は「平佐古」という地名があって、そこに三浦義明の弟の為清さんの孫の為重さんが所領をもらって、「平佐古氏」を名乗ったと言われてます。
うーん、ややこしい。まとめると、平佐古為重は三浦義明の弟の孫ですね。
なんていうの?自分の兄弟の孫って。大孫かな?祖父母の兄弟って、大叔父とか大叔母って言うもんね?…ま、いっか。
ちなみに為清さんは「芦名氏」の祖。

平佐古為重は源頼朝が山木兼隆の館を襲って挙兵したときに、一緒にいたとも伝わっており、その後は義経とともに平家追討の為に西に向かってます。鵯越の坂落としのときも佐原義連とともに義経の軍勢の中にいたとされてて、なかなかの武者っぷりが想像できます。断崖絶壁を義経と共に駆け下りた若武者たち!
義連と一緒に、「なんのこれしき!我らが三浦党にとっては、ただの馬場ぞ!」とか「全然余裕だよね~。だって三浦半島って山と坂ばっかだもんね~」とかなんとか言っちゃたりしてさ。

その平佐古為重の館もこのあたりにあったんだろうけど、正確な場所はわからず。今回の平作城は標高30mくらいの山に築かれてて、時代的には鎌倉期以降でしょうね。場所的には、衣笠・大矢部の搦手にあたり、西へ行けば芦名へとつながるわけです。

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城山の山頂と思われるところに建ってる妙昭寺。


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このお寺のあたりが最頂部。妙昭寺。「平佐古山」
中腹にはテニスコートがあって、平場の名残りかな~なんて。

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山頂周辺には古い道が残ってます。色々と彷彿とさせてくれます。

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地形的にはお寺の裏側がガクンと落ちて、谷間になってます。
上の写真は妙昭寺を裏側から撮ったもの。

そして、谷間から衣笠方面に伸びる山道が。
この道が面白かった!!この道、今度、歩け会で使おうっと。なので、まだ詳細は秘密。え?こんなとこに出るの?ここに行けるの?みたいに盛り上がる事、請け合い。ふっふふ、楽しみ。
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なんと!こんなところに!?…これ以上は秘密♡


山道を衣笠方面に小走りで向かうと、臨場感たっぷり!まさに伝令になった気分!歩け会で小走りしたら、みんな嫌がるだろうけど…。
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わーい!楽しい!
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虎口のようなとこもあったり、面白し!!

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階段も出現!
やーい!冒険だーい!
と盛り上がってるうちに衣笠城の裏側に到着します。平作城から山道を歩くこと40分くらいかな。気軽に行けて楽しい歴史散歩ですね。


途中の道にこんな秘密の通路も発見!!Img_3160かがまないと通れません。行ってみよう!
続く草藪をかき分けて進むと…

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ん?配水池のような…

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おっと!立ち入り禁止の裏側に出た!立ち入り禁止区域の中にすでに入ってるという、よくあるパターン。


ということで。(なにが「ということ」か分からないけど)
平作城の楽しみ方は、しょうぶ園で唯一の石碑を見て、何となく沼、湿地帯の名残りの分かる大池を見て、城山に登る。で、テニスコートでテニスをする元気なおじいちゃんたちから元気をもらい、城山まわりの古い細い道を練り歩き、谷に下りて衣笠方面の山道へ。
そして、山道を間者になった気分で進む。(小走りじゃなくても良い)
衣笠城址搦手へ到着したら、大矢部方面に向かうもよし、芦名方面へ向かうもよし。丸一日楽しめますね。
ぜひ、でかけてみてください。




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途中の山道に置いてあったベビーカー。道中誰にも会わず。ここはベビーカーで来れるような道ではない…。しかも、前から置かれてる感じじゃなく、さっき誰かがここにきてたという感じのベビーカー。
さっきまで飲んでましたというような、ペットボトルと赤ちゃんのお菓子も…。
まわりの竹やぶや草むらを探すも、人っ子一人いないし、気配もゼロ。
ひぃーっ!!!!

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2017年3月 7日 (火)

「山城ガールむつみの寺子屋!」の巻 其の参

あっという間に第三回目となりました!山城ガールむつみの寺子屋!!
奇数月の第4金曜の19:00から開催しておりますよ。
小一時間くらいの楽しいお話会です。
場所は浦賀駅徒歩2分の「クールクランカフェ」です。


金曜の夜にこんなにたくさんの物好きの方に来ていただき感謝。
始まる10分前に3人しか参加者がいなかったので、これはヤバイ!!…と青ざめていたら、なんとなんと満員御礼~!「ホッ」とひといき。
嬉しいことに毎回初参加の方が数名います。こうやってどんどん増えて行ってくれたら嬉しいな。歴史の楽しさをどんどん伝えられたらいいな。

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またまた山城の説明したり、雑談したり、本の紹介したり、三浦半島の中世の説明と山城の紹介したり。あとは日帰りで行ける山城めぐりのコース紹介したりと盛りだくさん!
基本小難しい話はナシ。歴史初心者…というより、まったく歴史に興味ない人、学生の時に歴史が大嫌いだった人にも聞いてもらえるように心がけてます。私自身が大学まで歴史大嫌いだったので気持ちわかるし。

今回の横須賀の城の紹介コーナーは「小矢部城」でした。
横須賀市民の5%くらいしか認知度がないであろう城址。開発される前の城の名残りがほんのりと分かる写真を見せながら紹介しました。結構、「へー…。ほー…。」と興味を持ってくれたような反応があり、よかったよかった。
城址だと言う認知度を上げないと、どんどん史跡破壊が進みますからね。まずは声を大にして吉田市長にお願いしようっと!この前、「自分の住んでる近くの山が山城に見えてきました」って言ってくれたので。


今回からの勝手に新コーナー。「山城ガールむつみのオススメの一冊」
私は子供のころから、本が大好きだったので、ぜひ本の紹介コーナーをやりたかったのです。ただ、「寺小屋」ということなので一応、歴史がらみの本を紹介しようと思います。さすがにハードボイルドや推理小説じゃ、ちょっとね…。
記念すべき一冊目は「横浜をつくった男 高島嘉右衛門の生涯(高木彬光著)」!!
これ、めちゃめちゃ面白いです。
冒険談のようなワクワクする歴史小説でした。高島嘉右衛門の若き頃の熱意と情熱。易聖・高島嘉右衛門のイメージをいい意味で覆す熱い小説になってます。
高島嘉右衛門の商人の部分をあまり知らなかったので勉強にもなりました。
当たり前だけど、明治につながる流れが江戸時代から脈々と続いてるんだなという人の繋がりや、出来事の連なり…また違う側面から歴史が見えてきたような。とてもいい小説でした。
後日談ですが、数人の方から買ったよ!とか、読んだらすごく面白かった!なんて連絡をいただきました。本が大好きだから、こういうの嬉しいな。次は何を紹介しよう!?と楽しみが増えました。

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今回はサプライズで何年も会ってなかった高校の友達が子供を連れて来てくれました。嬉しすぎてビックリ!しかも、子供さん(名前はノノちゃん)は小学2年生の女の子なんだけど、メモとってるーーー!!きゃー、緊張する~。終わった後にノノちゃんのメモを見せてもらったら、「山城は山全部がお城。仕掛けがいっぱい。面白そう、行ってみたい」と書いてあり、なんか感動!!ちゃんと楽しさが伝わってる!
高校の友達はバリバリの理系女子なんだけど、「歴史全く興味ないけど、面白かった。ついつい引き込まれて聞いちゃった」だなんて最高の御言葉。泣ける~。

さらにまた別の数年会ってない友達も来てくれました!サプライズが重なりビックリ!
彼女は元吉本興業の芸人さんで、元相方は有名な女芸人です。持つべきものは友達だ。

ということで、今回も笑いあり涙ありで楽しい一時間でした。

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次回の開催は3月24日(金)19:00からです。
奮ってご参加くださいまし。

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