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2021年11月の4件の投稿

2021年11月25日 (木)

神崎町のお城紹介&御城印発行のお知らせ

神崎(こうざき)城はかつての香取の海、現在の利根川に突き出た丘陵に築かれました。神崎城は「東の城」、「中の城」、「西の城」の3城から成っており、この3城を総じて「神崎城」と称します。

神崎城は千葉氏隆盛の祖である千葉常胤の曾孫にあたる神崎師時が鎌倉時代中期に築城したと伝わりますが、現在の遺構は戦国時代末期のものと推察されます。

城域は丘陵全体に広がり、その規模は南北約2キロメートル、東西約500メートルに及びます。そして、丘陵上に連なるように東の城、中の城、西の城を設け、さらには周囲に田向城、小松城を築き、それらすべてが連携する構造となっています。

このように配置された防衛網は、神崎周辺の湊に対する重厚な監視機能と富の利得の機能をも有していたと考えられ、これらの湊からの富こそが歴代の神崎氏繁栄の一翼を担っていたものと推察されます。

神崎氏は途中の中絶はあるものの、師時以来、神崎地域の領主として君臨し、戦国時代には千葉氏を介して後北条氏に属しました。天正18年(1590年)の小田原合戦の際は、小田原城に入城し、豊臣方との戦いにのぞみましたが小田原北条氏の敗退にともない、神崎城も開城落城しました。まさに神崎城をはじめとする城郭群こそが、中世を通して神崎を領した神崎氏の繁栄の証といえます。

神崎城の城下には中世から街道が通り、宿が形成されていたと思われます。御城印には、水上交通と陸上交通の要衝地だった神崎の地図をモチーフにしました。

神崎のシンボルである神崎神社は、ランドマークとして古くから存在しており、その由緒ある歴史と風光明媚な周辺の景色は絵図にも描かれました。御城印には神崎の周辺に広がっていた香取の海と行き交う舟、そして神崎神社の鎮座する神崎山から神崎城へ続く丘陵をデザインしました。

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東の城は三城の中では、もっとも古いものと推定されています。神崎師時が最初に築城した場所ではないかとも伝わります。

城郭遺構としては、土塁、空堀が残るとともに、楕円形状を呈する狭い一郭と長径約110メートル、短径約50メートルに及ぶ方形の二郭に分かれています。


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中の城はその名の通り、三城の真ん中に位置します。南側は急崖となっていて、神崎神社別当寺の神宮寺の境内地に繋がっています。

東西約130メートル、南北約110メートルの方形の区画が形成され、北側には古墳を利用した物見台と、そこから伸びる土塁が良好に残っています。


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西の城は三城の中でもっとも城域が広く、戦国期にはこれらの城郭群の中で中心であったと推察されます。

現在は、町の公共施設が建っていますが、周辺には土塁、空堀跡が残存するとともに、崖地部分にはいくつかの腰曲輪も良好に残っています。この腰曲輪による重厚な防衛構造は西の城の特徴の一つといわれており、比高約30メートルの台地及びその周囲の人工的な急崖化とともに、戦国期の房総の城郭の特徴を良好に残す城郭として評価されています。

 

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3枚並べると神崎の美しい風景が完成するようにデザインしました✨
かっこいい!(自画自賛)


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神崎町は宿場の雰囲気も随所に残り、酒蔵、醤油屋さんなどの蔵などが建ち並びます。とても素敵な町。
打ち合わせにいったときも、こんなふうに歓迎してくれました♡
「山城ガール打ち合わせ」笑


そして、驚き。これなんだと思いますか?
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ペンキを塗り塗り…
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黒いシールを貼って…

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ペリっとめくると…
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綺麗な文字が現れて…

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どーんと完成✨
手作りの標柱!!

ビックリ!こんなに綺麗にできるもんなの?!

おそるべし!神崎町!
こんな完成度の高い標柱は初めてです笑


この標柱を見に、神崎町に行ってみてくださいね。

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3城から成る神崎城は、町役場から歩いてすぐ!行ってみよう!
こんな坂を上がっていきます。


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広場に出ます。ここが東の城の主郭。


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さらに進むと…

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堀が綺麗に残ってます。

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上から見ると圧巻の堀!

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進んで行くと、中の城に続きます。古墳の看板。

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古墳を櫓台にしていた感じ。
少しの高さだけど、見晴らしイイ。

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堀底ハイキング。

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中世の板碑が!

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腰曲輪の休憩どころ。

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西の城は町の施設が建ってます。

わずかですが周囲には土塁。


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貝塚もあり。

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稲荷さまが祀られてる祠は櫓台に建ってます。

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やぐら!横穴墳墓じゃなくて、やぐらでしょう。

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神崎氏は鎌倉時代からここにいたので、どの段階かは不明ながらも、神崎氏が造ったやぐらなのでしょう。

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中の城の麓には神宮寺。神崎神社の別当寺。

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境内はおごそかな雰囲気。

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なんと600年代から鎮座する神崎神社!

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ご神木が素晴らしい。

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神崎町は発酵の町。
美味しい発酵料理の楽しめるお店がいくつかあります。

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今回は「うふふ」という可愛いお店にお邪魔しました。

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おいしかった!
ぜひ神崎町にお出かけくださいませ✨


御城印販売場所

○道の駅 発酵の里こうざき
千葉県香取郡神崎町松崎855
TEL:0478-70-1711 FAX:0478-70-1616

9:00-18:00

 

○道の駅あずの里いちはら

市原市浅井小向492-1
TEL 0436-37-8891

営業時間 午前9時~午後6時 ※一部営業時間が異なります。
定休日 毎月第2火曜日(祝日の場合は翌日) 、1/1~1/3

 

○千葉ポートタワー

千葉市中央区中央港1丁目
電話:043-241-0125

[6月~9月]
9:00~21:00(毎日)
[10月~5月]
9:00~19:00(月~金)
9:00~20:00(土日祝)
※最終入館は閉館時間の30分前までになります。

休館日12月28日~1月4日、2月28日(月)、来年度の定休日はお問い合わせください

※安全上において、強風等により臨時休業する場合があります。

 

○まるごとしすい

千葉県印旛郡酒々井町飯積 2-8-2 

043-376-6810

営業時間 9時~18時 

定休日 毎週月曜日(但し、月曜日が祝日の場合は営業で、翌火曜日がお休みになります)


ネット販売
歴×トキHPにて  https://www.rekitoki.com/

 




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2021年11月14日 (日)

「まるごとしすい」に御城印コーナーが登場!

千葉県印旛郡酒々井(しすい)町の「まるごとしすい」に御城印コーナーが登場✨
酒々井町の名産特産と一緒に置いていただいて光栄です♡
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幟も登場♡
御城印ご購入の際には、私が作成したお城紹介のリーフレットもつきますよ。


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本佐倉城は、城下を取り込んだ巨大城郭です。ぜひ、周辺を散策して、その大きさと城下の構造を感じて楽しんでください。
まるごとしすいの横には、江戸幕府の牧場「佐倉牧」の土手が残ってますよ。お立ち寄りの際には見てみてください🐴

酒々井のアウトレットの目の前ですよ♪
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本佐倉城の簡単な説明は以下です。
享徳の乱がきっかけでおきた千葉一族の内紛により、馬加康胤らが千葉宗家の館(今の猪鼻城とかのあたり)を急襲。
それにより、千葉宗家当主胤直らは香取郡多古に逃げ込み、志摩城に籠りました。そして、馬加康胤らと戦いますが、敗北。千葉胤直、嫡男宣胤、胤直の弟胤賢らは多古で自害し、千葉宗家は滅亡しました。

しかしそんな状況の中、胤直の弟胤賢の子の自胤(よりたね)、実胤は武蔵国に脱出しました。石浜のあたりに逃れたといいます。

千葉一族の宗家滅亡後に、千葉氏を継承したのが千葉輔胤(岩橋輔胤)の系統です。岩橋に城を構え、続いて本佐倉城を築き、下総国統治の拠点にしたのです。


岩橋城
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そもそも、享徳の乱で鎌倉公方と関東管領が対立関係になったとき、胤直は上杉氏に、康胤は公方を支持。そのため、お家騒動になったのです。そのため、逃れた自胤(よりたね)、実胤は上杉氏の保護のもと、千葉宗家奪還へと動くことになります。それをバックアップして一緒に戦ったのが、扇谷上杉家の家宰太田道灌です。

 

本佐倉城が築かれた背景は、こんな感じです。
そのあと、長尾景春の乱が起きたり、道灌が殺されたり、北条早雲(伊勢宗瑞)の台頭など、情勢はどんどん変化します。

道灌が死んだことにより、石浜に逃れた武蔵千葉氏は衰退。佐倉千葉氏は関東の動乱の中、生き残りを掛けて戦いますが、最終的には小田原北条氏の配下に入り戦国時代の終わりを迎えました。

本佐倉城は豊臣軍の来襲に備え拡張整備され、さらに徳川家康が入ってくると家康の5男武田信吉が入封しました。そのときにも大規模な改修が行われたと思われます。

 

本佐倉城は城下町全体を城郭化した巨大な城です。

まわりには、厳島砦、浜宿砦、肥前屋敷、右京屋敷、妙胤寺などの城郭遺構が存在します。


厳島砦
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妙胤寺
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本佐倉城は丸一日、歩いて楽しめるお城のアミューズメントパークです。

ぜひ、お出かけして、お帰りにはまるごとしすいで酒々井の名産をお買い求めください♡

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2021年11月10日 (水)

鎌倉殿の13人の盛り上がりいろいろ~本屋さんとかツアーとか講演会とか~


大河ドラマ「鎌倉殿の13人」のスタートに向けて、上大岡京急百貨店内の八重洲ブックセンターに特設コーナーが誕生✨
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私が書いた三浦一族を紹介したチラシも貼ってもらいました✌️
今後は三浦一族に限らず、ドラマを観るのが楽しくなるオススメ本も選んでこのコーナーに置いてもらいたいなと思ってます(^^)
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八重洲ブックセンター上大岡店に行って、色々と情報収集してみてください📕
京急百貨店カルチャースクールCOTONOWAでも講座やってるので、そのチラシも置かせてもらいました☺️カルチャースクールもよかったらぜひ✨


他にもドラマに向けて色々盛り上がってます。
三浦一族タクシーツアー(横須賀観光協会主催)のご紹介✨今後、シリーズ化する予定💨
まず第一回は11月23日、12月3日の2日程(同じ内容)です。
申し込みは以下から。

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ツアーのテーマ「小坪合戦」のYouTubeはコチラ

それと、12/11に三浦一族研究会の講演会もありますよ!会員じゃなくても参加できます。
講師は坂井孝一先生です!!楽しみすぎます🙌

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「承久の乱〜北条義時の華麗なる逆転劇〜」
申し込み詳細は写真をご覧ください。
ちなみに私が司会やりまーす✨

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2021年11月 9日 (火)

YouTube「いざ、衣笠合戦へ!前編」三浦一族ゆかりの地を歩く

新作YouTubeアップしました✨
ぜひ観てください♪

今回は葉山の鐙摺城をスタートして、衣笠に向かいました。
畠山重忠軍が通ったかも?という道筋を追いかけて歩きました。

三浦一族が平家方の大軍勢と戦った衣笠合戦!
治承4年(1180)8月26日、畠山軍を筆頭にした秩父党に衣笠城を攻め囲まれました。
大軍の襲来に持ちこたえられず、三浦一族は棟梁の三浦義明を残し、夜陰に乗じて脱出。
舟がたくさん泊めてあったと思われる怒田城へと向かいました。そこから、海路で房総半島を目指したのです。


そんな歴史ロマン満載の衣笠合戦を前編後編に分けてお届けしてます。
今回はまず前編!お楽しみください♡
~鎌倉殿の13人!三浦一族が畠山重忠軍と戦った衣笠合戦の舞台~『山城ガールむつみの出陣のススメ!!いざ!衣笠合戦へ!』 - YouTube



そして、そんなコースを一緒にたどれてしまうツアーもあります。ぜひ、ご一緒しましょう~✨
11/16・11/20 いざ 衣笠合戦へ!衣笠城と三浦一族脱出の舞台・怒田城 | 地元出発ツアー のあたび (noatabi.co.jp)

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