新井城の御城印が誕生!
三浦一族の戦国時代の本城、新井城の御城印が完成しました。
新井城があった油壺は、小網代の森やマリンパーク(現在は閉園)として市民の憩いの場でしたが、城や歴史はほぼ忘れ去られているという状況にありました。
現在も主郭周辺は東京大学の関連施設のため、立ち入り不可です。
それでも、現地に行けば地形から城を感じられますし、主郭周辺に入らなくても圧巻の土塁や空堀を楽しむことができます。
さらに、三浦道寸の墓がある高台は中世の櫓台が良好に残り、神奈川県を代表する城だと私は思ってます。
そんな中、新井城の素晴らしさを伝えるツアーを何度もやってきました。
新井城の面白さは、新井城が築かれた岬の突端付近を歩くのではなく、もっと広範囲に周辺を歩いて合戦の痕跡や、なぜここに築かれたかという立地を考えることだと思っています。
なので、三崎口駅から歩いて丁寧に当時の様子をそれぞれの頭と心で浮かび上がらす…そんな切り口で開催してきました。
このたび、御城印によって新井城の歴史を多くの方に発信できることは何よりの喜びです✨
【新井城のご説明】神奈川県三浦市
新井城は三浦半島の西側、小網代湾と油壺湾の間に突き出た半島状の岬を利用して築かれました。標高26mの城山の南北には湾が入り込み、海に囲まれた自然地形を活かした堅固な要害となっています。
現在、東京大学大学院理学系研究科附属臨海実験所の敷地になっている付近が主郭にあたるとされ、その周囲には櫓台、空堀、土塁などの遺構が良好に残っています。実験所の敷地には普段は自由に立ち入ることができないものの、敷地の外からでも空堀と土塁を見ることができます。さらには、城の北側に祀られている三浦道寸の墓は櫓台を利用して建てられていて、周囲には堀切や土橋状の通路が良好に残っています。
新井城は戦国時代に三浦道寸、義意父子が伊勢宗瑞(北条早雲)と壮絶な戦いを繰り広げた三浦氏の本城です。
享徳の乱(1454年)以降、関東が戦国時代に入ると、室町幕府の命を受けた宗瑞が関東に下向しました。やがて、宗瑞は関東管領上杉氏らと対立し、独自の軍事路線を展開していきます。一方、三浦氏はおもに扇谷上杉氏に属し、小田原大森氏、上総武田氏らと姻戚関係を結びながら勢力を広げていきました。そのような状況下で、宗瑞は大森氏の居城小田原城を奪い、そこを足がかりに相模国へと進出しました。
そして、ついに宗瑞は永正9年(1512年)8月、三浦道寸の岡崎城(平塚市・伊勢原市)を攻撃します。岡崎城は落城し、道寸は住吉城(逗子市)を経て、義意の守る新井城まで退きました。新井城を宗瑞の軍勢が攻め囲み、三年に及ぶ籠城戦になりました。永正13年(1516年)7月11日、援軍の望みも絶たれた三浦勢は討って出ましたが、奮戦するも敵わず、三浦一族は最期の時を迎えました。道寸、義意父子は自害したとも壮絶な討ち死にを遂げたとも伝わります。
【御城印のご説明】
新井城の御城印には三浦一族の家紋「三つ引き両」、そして三浦氏のお家芸ともされる笠懸を描きました。毎年4月には道寸祭りとして新井浜で笠懸が開催されています。
当時の城の様子が想像できる地形図をモチーフにしました。新井城には防衛のため、「内引橋」と「外引橋」が設けられていたと伝わっています。内引橋は横堀海岸付近の岬のくびれた台地上に、外引橋は現在の「引橋」という交差点付近に掛けられていたと考えられています。外引橋付近には宗瑞の軍勢が陣を敷いたと伝わる「陣場」という地名が残っています。あわせて、新井城は三方を海に囲まれた海城であることから、海に浮かぶ船を描き、三浦一族の水軍拠点である湊をイメージしました。
販売場所
CoolClanURAGA
〒239-0822
神奈川県横須賀市浦賀1-8-3
℡046-845-9530
販売時間:11:00-21:00 定休日:水曜
※歴×トキにて通信販売します
※お城EXPOの三浦一族城郭保存活用会ブースにて販売します
また、今回は別バージョンの御城印も販売されます。
こちらは中世三浦歴史探検隊の発行で地元限定です。
こちらの会とは御城印発行に関しても連携し、今後も連携しながら新井城の発信をしていこうと思います。
まずはこの2枚の御城印で内外に向けて新井城をPRしていきます✨
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